「親の家を継ぐことになったが、立派なお仏壇が今の住まいには大きすぎる」
「マンションへ移るので、これまでのお仏壇では入らない」——。
そうしたとき、多くの方が「処分するしかないのだろうか」と悩まれます。
けれども、手放す前にもうひとつ、知っておいていただきたい選択肢がございます。
それは、今あるお仏壇を小さく仕立て直して、これからも受け継いでいくという道です。
このページでは、お仏壇のサイズダウン(リサイズ)をお考えになるときに、あらかじめ知っておいていただきたいことをまとめました。
何を残せるのか、ご本尊はどうなるのか、お寺様への相談は必要か。そうした点を順にご説明いたします。
お仏壇を「小さくして受け継ぐ」とは
お仏壇のサイズダウンとは、ただ寸法を切り詰めることではございません。
長年手を合わせてこられたお仏壇には、ご家族それぞれの思い出が宿っています。
その大切な部分を残しながら、今のお住まいに合う大きさへと、職人の手で仕立て直す。
——それが、私どもの考えるリサイズです。
お仏壇は、木地・塗り・箔押し・蒔絵・金具といった、多くの工程が積み重なってできています。
これを一度ていねいに解き、活かせる部分を見極めたうえで、新しい寸法に合わせて組み直していく。
こうした作業は、それぞれの工程を知る職人でなければできません。
山田仏具店では、代表と専務の二名が伝統工芸士(金沢仏壇・漆塗部門)として、この仕立て直しにあたっております。
家具を切り詰めるのとは異なり、お仏壇としての荘厳さと、ご家族の思いを保ったまま小さくできることが、私どもの仕事でございます。

「小さくすること」に、ためらいを覚える方へ
ご相談をいただく中で、「先祖から受け継いだものを小さくしてしまってよいのだろうか」というお気持ちを打ち明けられる方が、少なくありません。
これは、とても自然なお気持ちだと思います。
ただ、私どもがこれまで多くのお仏壇に携わってきて感じますのは、お仏壇にとって大切なのは大きさそのものではなく、これからも手を合わせ続けていただけるかどうかではないか、ということです。
置き場所がないまま物置に納められてしまうより、暮らしの中に無理なく収まる姿になって、毎日目にしていただけるほうが、お仏壇にとってもご先祖にとっても望ましいのではないか。
私どもはそのように考えております。
もちろん、これは押しつけるものではございません。
ご事情をうかがったうえで、リサイズが最善とは限らないと感じたときには、そのように申し上げます。
残す部分は、ご依頼主様と一緒に決めてまいります
サイズダウンで何を残すかに、決まった正解はございません。
ご依頼主様の印象に残っている箇所、思い出のある部分をていねいにお聞きしながら、一つひとつ決めてまいります。
たとえば、
- ご先祖から受け継がれたお掛け軸
- 毎日目にしてこられた扉の蒔絵
- 手を合わせるたびに見上げてきた宮殿(くうでん)
- 引き出しや中柱など、日々使ってこられた部分
思い入れは、ご家族によってさまざまです。
お話をうかがいながら、完成時の大きさ、今後のお参りのスタイル、ご予算に応じて、どの部分をどう活かし、どう仕上げるかを、ご相談のうえ決めていきます。
「ここだけはどうしても残したい」というお気持ちを大切にしながら、限られた寸法のなかで最もよい形をご提案するのが、私どもの役目だと考えております。

どこまで小さくできるかは、お仏壇によって異なります
「うちの仏壇は、どのくらい小さくできるのだろうか」
これは、最も多くいただくご質問です。
お答えとしては、お仏壇の造り、部材の構成、傷み具合によって変わります、ということになります。
同じような大きさに見えても、内部の組まれ方によって、残せる範囲は大きく違ってまいります。
実際にどの程度まで小さくできるのか、寸法と写真でご覧いただける施工事例を、別のページにまとめております。
あわせてご覧いただければ、お手元のお仏壇の見当をつけていただけるかと存じます。
→ 仏壇のリメイク・リサイズ|施工事例と費用の考え方
ご本尊・お掛け軸と、お寺様へのご相談について
お仏壇のサイズダウンにあたって、ご本尊やお掛け軸をどうするかは、気にかかるところかと存じます。
ご本尊がお掛け軸の場合で、寸法を変えたり表具を直したりするときには、魂抜き(閉眼供養)が必要になることがございます。
ただし、その要否や作法は、宗派やお寺様のお考えによって異なります。
まずはお手次のお寺様にご相談いただくことをおすすめしております。
供養の手配につきましても、お手次のお寺様へお願いしていただく形が基本となります。
お寺様とのやりとりで不安な点がございましたら、わかる範囲でお手伝いもいたします。
「何をどう伝えればよいか分からない」という段階でも、遠慮なくお申し付けください。
なお、多くの場合、ご本尊やお位牌はそのままお祀りいただけます。
大きく寸法を下げる場合に、表具をし直して小さくしたうえで、そのサイズをもとに本体を設計することもございます。
お預かりしている間のお参りについて
お仏壇をお預かりしている間、お参りができなくなるのではないか、とご心配される方もいらっしゃいます。
ご本尊は基本的にお客様のお手元に残していただき、ご希望に応じて仮の祭壇をご用意いたします。
お花立やお香炉などの仏具も、必要に応じて貸し出しております。
お預かりしている間も、これまでどおり手を合わせていただけますので、ご安心ください。
全国どこへでも、出張・配送でうけたまわります
「金沢のお店だから、遠方では頼めないのでは」とご心配なさる方もいらっしゃいます。
どうぞご安心ください。
お仏壇のサイズダウンや修復のご相談は、全国どこからでも承っております。
これまでにも、北海道から九州地方まで、遠方のお客様からお仏壇をお預かりし、仕立て直してお届けしてまいりました。
お引き取りからお届けまで、お仏壇を傷めないようていねいに扱いますので、距離を理由にあきらめる必要はございません。
まずはお住まいの地域と、お仏壇のご様子をお聞かせください。
お預かりの方法やお届けまでの流れを、あわせてご案内いたします。
費用について
リサイズの費用は、完成時のお仏壇の大きさ、もとのお仏壇の傷み具合、金箔をどれだけ使うかなどによって変わってまいります。
一つとして同じお仏壇がないため、決まった価格表を設けておりません。
費用に影響する要素と、その考え方については、リメイク・リサイズのページで詳しくご説明しております。
→ 費用の考え方について
「ある程度の目安だけでも知っておきたい」という段階のお問い合わせでも構いません。
現在の寸法と、ご希望のサイズをお知らせいただければ、おおよその費用感をお伝えいたします。
処分をお考えの方へ
お仏壇の引き取り・お焚き上げも承っております。
ただ、部材を活かして残せる場合も、少なくありません。
処分をお決めになる前に、一度ご相談いただければと思います。
ご相談のうえで、やはり手放されるという結論になっても、もちろん構いません。
お仏壇の処分そのものについては、こちらの記事でも手順をご紹介しております。
→ お仏壇の処分を検討されている方へ|後悔しないための手順と「手放す前の選択肢」
手放す前に、一度ご相談ください
大きなお仏壇を前に「置く場所がない」「処分するしかないのか」と悩まれている方に、私どもはまず「小さくして受け継ぐ」という道があることをお伝えしたいと思っております。
長くお祀りしてこられたお仏壇を、思い出とともに次の暮らしへ。
どうぞお気軽にご相談ください。
現在のサイズ、リサイズ後のご希望サイズを教えていただけましたら、おおよその費用感をお伝えいたします。
残したい部分や、仕上げの方向、現在の画像など具体的なご要望がございましたら、より詳細にご案内できるかと存じます。
※ご相談・お見積りは無料です。お気軽にどうぞ。
